2018年05月28日

動物実験ーその裏側で起こっている不都合な真実




 この書は、もともと企業や大学で動物実験の現場に携わってきた筆者が、その当時に行なっていたことを回顧した本である。科学の名の下、われわれがどのように動物を扱っているのかが比較的詳細に描写されている。

 邦訳のタイトルを見ても、あるいは多くの他の人のレビューなどを見ても、非常にショッキングな内容が予想されるかもしれないが、シンガーやフランシオンの本をすでに読んでいればそこで取り上げられる動物実験はもっとショッキングなものが多いので、少し邦訳のタイトルは大げさすぎるように思う。
 
 あくまでも現場の技術者が実際にやってきたことが描かれているので、描かれる範囲もある程度限定的で、もう少し広範な事例や、動物実験が経済的に社会の中にどのように組み込まれているのか、といったより大きな視点からの描写はあまりないが、逆にそれは筆者の堅実さともとることができる。

 といっても、もちろんシンガーなどの本を見ていない人にとっては、十分ショッキングな点はあるだろう。そしてそういった点だけではなく、この本で重要なのは、特に二つの点にある。(1)まず、動物実験が、多くの場合で、無駄に行われているという点だ。結局、満足いく成果が得られないまま、多くの動物が殺された後でそのプロジェクトはクローズされる。対象実験に使われた十分にこれから生きることができる動物も処分される。(2)そして第二に、そういった現場で仕事として(しかも科学者の一員として)動物実験に携わることによって、ほんらい動物好きな人間が、いかに自分を無意識に正当化し、自分の行為に無反省になるのかということだ。たとえ動物実験の残酷さにショックを受けたとしても、でもやっぱり必要だから仕方がないと思うならば、それはこの本が伝えたいことを理解していないと言える。

 文章は平易で、非常に読みやすい。これは翻訳者の技量によるところも大きいだろう。ただ実験の具体的な様子が割と詳しく描かれているのでもう少し補足として実験器具の図などが入っていれば、さらによかったと思う。


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2018年05月26日

三良坂フロマージュのチーズ

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動物を人間のために利用することを認めない強い立場はともかく、動物を少しでも良い状態で暮らせることを望むならば、価格の安い大規模畜産の製品を買うべきではない。多くの畜産の形態は、少なからず動物に多くの負担を与えていて、特に工場畜産と呼ばれる形態は、動物をきわめて過酷な状態においている。

動物にも人間と同じ道徳的配慮を与えるべきであり、動物の利益も僕たちは考慮しなければならないと主張したピーター・シンガーは、彼自身は菜食主義者だが、もしも動物を苦痛を与えることなく飼育し、苦しみを与えることなく殺すことができるならば食肉の可能性を認める。

山地酪農は、数少ないシンガーの基準にあう(あるいは少なくとも近い)酪農形態ではないかと思う。
もちろん、フランシオンのような権利論者には、たとえ動物の福祉が向上したとしても、人間のために動物を利用することは受け入れられないだろうが。

完全に自然に近い状態で放牧し、チーズを生産している。きっと生産性はそれほど高くはないだろう。だから値段も安いわけではない。動物にストレスを与えないのは、そうやって育てたほうが、牛乳やチーズの味が美味しくなるという考え方もあるかもしれない。でも僕は一番大切なのは、そもそもいかにして動物の負担を減らすかということだと思う。僕たちは、なるべくそういう仕方でできた製品を購入するべきだ。確かに、経済的な負担は大きくなる。でも道徳を犠牲にしてまで経済的利益をえるべきではない。


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posted by sceptics at 19:19| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月21日

はじめての家族全員での外食

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家族全員ではじめて外食にいった。息子は初めての外食ではなく、お宮参りのときにしているが、そのときはアンがお留守番だったので、家族全員ということになると初めての外食だ。ベビーカーが届いたので、その使用がてらいくことにした。

場所は、アンも大丈夫なヴィーガン・カフェ・レストラン。もともとは焼肉屋さんだったが、動物がいかにひどい扱いを受けているかを知ってからヴィーガンレストランに転身したというすごいところで、私も妻も何度かいっている。

今回私が頼んだのは、まえから興味を持っていた豆乳味噌ラーメン。妻はドリアである。

ここの料理は完全ヴィーガン料理であり、調味料から何から何まで動物性由来のものを一切使っていない。野菜なども有機農法で作られたものが使われている。

ラーメンは、こってりとしたラーメン味で、非常にパンチがある。イメージとしては、例えば白味噌じたてのもつ鍋の締めにラーメンを使っている感じ。(ヴィーガン料理の比喩としてはあまりよくないかもしれないが)使われている野菜もおいしく、さりげなくはいっていたしめじも立派でおいしかった。

メニューを見ても、あえてパンチのある料理に野菜だけで挑戦しているという感じだ。

ヴィーガン、ベジタリアン料理といえば、わが国ではヘルシーさのために食べられるイメージがあり、もちろんそれは一つの側面である。しかし、もう一つの重要な側面は動物愛護である。僕たちは、たんに命を消費して自らの味覚を満足させているのではない。食卓に並ぶ動物は、非常に多くの苦痛を与えられて、その結果殺されているのがほとんどである。しかも安い肉になればなるほど、動物の扱いは悪くなることが多い。僕たちは経済性のために、動物に苦しみを与えているのだ。

 こんなことを書きながら、僕はヴィーガンどころかベジタリアンでさえない。少しずつ動物の利用を減らそうと努力はしているところだが。

 僕たちが経済的負担もかけずに、動物に苦しみを与えることもないということができれば、それは一番いい。でも山地酪農のような動物に負担をかけない酪農方法で作られた牛乳、チーズは高い。肉をたんに食べないと言うのは比較的経済的にもいいだろうが、その中で美味しい野菜、材料を追求すると、これは下手に肉を食べる以上に高価になる。

 他者に苦痛を与えないために、経済的に負担をしいられるならば、それは仕方がないことではないだろうか。
 そう考えると、ここのメニューは決して安くなく、むしろ高いとは思うが、ある意味これはやむをえないことだと思う。

 息子が大きくなったら、ここにまた連れてきて、こういった話もして見たい。こういった点で考えても、家族の最初の外食としてはいい場所だったと思う。



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posted by sceptics at 19:08| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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